Wednesday, January 10, 2007

Berlin と壁

3日間にわたるドイツ旅行の始まりです。GirmanWings という格安航空で買った Dusseldorf-Berlin のチケットはなんと0ユーロ。といっても税金やら燃料チャージやらで結局30ユーロほどかかるのですが、それにしても格安です。短期間の旅なので身軽に行こうと思ったら小さなかばんひとつに全てをパッキングすることができました。なのに!空港で小分けしたシャンプーを没収されてしまいました。ヨーロッパでは機内持ち込みの液体は100ml以下という規制があるのですが、私のシャンプーは50ml程度。なのに没収。よくよく聞いたら、入れていた容器が200ml用だったから、とのこと。さすがドイツ、規則には厳しいです。私の隣では、きめきめに髪の毛をセットしたビジネスマンが整髪料の容器を没収されていました(笑)。

Berlin に到着してまず驚いたことは、空港がものすごく古くさい。そして空港から街へ行く電車からの風景もとてもがさつで殺伐としています。 Berlin 自体に特に期待はしていなかったのですが、それでもドイツを代表する大都市だからもっと華やかで都会的なのだろうと考えていたのにことごとく裏切られます。

市内の駅からまず徒歩で向かったのが Check Point Charlie という所。東西に分割されていた際、東から西あるいは西から東に入る際のボーダーポイントにあたります。 Berlin 市内のほとんどは旧東ドイツ(ソビエト連邦)の区分。



なのでそこから西に渡る際には以下のような看板が出ていました。



ここにあったショップの本を読んだり地図をみてわかったのですが、1945年 Berlin(そしてドイツ)は単に東西、ではなく、ソビエト連邦、アメリカ、イギリス、フランスの統治下にありました。世界史選択ではなかったのでこんなことも知らなかった(笑)。ちなみに壁は1961年に建設開始されました。

このショップでは散々迷った挙句、一番安い地図を購入(1.9ユーロ)。1日半滞在する Berlin でどれだけ投資するか悩んだのですが(笑)、電車からの風景、街を15分ほど歩いた感想は「非常に地味な都市。それほど投資する必要なし」。とはいうものの、投資した1.9ユーロ分、元を取らなくてはなりません。地図には The Wall(ベルリンの壁)の位置が記されていたので、とりあえず訪れることにしました。

地図をみて気づいたのですが、ベルリンの壁ってそれほど多く残っていません。私にとって東西ドイツが統合されるきっかけとなった1989年の出来事は非常にセンセーショナルでした。なので壁がほとんどのこっていないなんて、そのシンボルが消えてしまったようでとても驚きました。

(ちなみにベルリンの壁崩壊の年は天安門事件とならんで、私が始めて世界の出来事を西暦年号で覚えた年です。それまでは「2年前にxxxが起こった」などという曖昧な覚え方だったのが、なぜかこの出来事から「1989年にxxxが起こった」と考えるようになりました。それほど強烈な出来事だったのでしょう)。

まずは Check Point Charlie の近くにある壁。ここでは看板で主だった出来事も表示されています。




そして楽しみにしていた East Side Gallery。壁にこれからの期待を込めて若者がペインティングしたことで有名です。しかし、このエリア、市内から少し離れたところにありました。そこまで歩くのに風も冷たく、また道路が閑散としていて非常に無味なエリアでした。疲労がさらに溜まる感じ。



ついた所は Gallery といえども、壁は裸さらしのされており、またせっかく書かれたアートも、その上から落書きされていました。そんな中で面白かったのが、「ベルリンの壁の履歴書」。壁にまつわる年号が書かれており、もちろん最後の1989年は赤字で記されています。



かと思えば、こんなに風化してしまったアートも...。



この時点で午後3時ごろでしょうか。非常に疲れてお腹が空いてきました。実は昼ごろに路上でホットドッグ(2ユーロ)を買ったのですが、その時「ドイツだし、昼真っからビール行こう!」と頼んだらハイネケンが出てきました(笑)。しかもホットドッグより高かった(3ユーロ)(ちなみに、フランスの赤ワイン、ドイツのビールで鍛えられたせいか、ハイネケンはペリエ程度にしか感じなかった...)。ドイツに来て私何してんだ?と思ったので、今回はちゃんとしたバーに入り、まずはビール一杯。Warsteinerです。きりりとした喉ごし。非常に美味しい!一緒に頼んだシュニッツェル(豚肉)もマッシュルーム・ソースと胡椒がきいてかなり美味。ここで疲労がぐぐっと回復されました。

夕方泊まるホステルにチェックイン。今回の旅のテーマは「貧乏旅行」&「ビール」だったので(笑)、ホステルにしてみました。とは言うのものの、人との交流が面倒くさかったのでシングルルーム(シャワー共同)。空いていたせいか、ツインルームのシャワー付きにアップグレードしてくれました(笑)。36ユーロなり。

夜、さらにもうひとつ壁を見に行きました。メインの駅に近いところにあるこの壁ですが、人里はなれたところにある感じで落書きも少ない。だけど描かれている絵は結構シリアス。夜に一人で見に行くにはちょっと寂しくて怖いな~と思いました。



景気付けに?バーに立ち寄り、さらにビール。BerlinerのPilsner(Pils)。きりり系。疲れていたのであっさり飲めます。2杯目はDunkelという少し茶色っぽいビール。渋めの味です。ドイツっぽいソーセージ入りポテトスープを飲み、ホステルに戻ったあとはすぐ寝てしまいました。



後で地図を見て計算したら今日だけで20キロ程度歩いたことになります。Berlinは比較的大きな町ですが、(疲れますが)歩いて回れます。とはいえ、非常に地味な街。非常にアンダーグラウンドな小さくていいクラブが多数あることで有名なようですが、それ以外はあまりハイライトのない所でした。昭和時代を思い起こさせるような団地がたくさんあったり...。行ってよかったけれど、もう一度行くか、と聞かれたらうーんと悩んでしまいそうな街でした。

Brandenburger Tor (壁崩壊のときに人々が集まった広場)。



Berliner Dom (ベルリン・ドーム)

2 comments:

Anonymous said...

”昭和時代を思わせる”なんて年を感じさせるね。 

bluecheese said...

★靖
でしょ?って年なのよ私たち(笑)。
でも1960-70年代に立てられた団地ってみんな似ていない?そして外見はとっても美しくない。そんな建物ばかりでした。