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Saturday, December 02, 2006

頭に栄養を


オランジェリー美術館へ。30分ほど並び、ようやく入れました。モネなど印象派中心の小さい美術館です。実はパリに来て初めての美術館…(笑)。写真撮影がOKというのも驚きましたが、こんな長い絵よく描いたな~というのも驚き。初心者です。


今日はついでにアラブ研究所(とでもいうのかしら)に行ってきました。目的は屋上のテラスからの絶景(無料)でしたが、この建物の側面にびっくり!



近づいてみるとこんな感じ↓でした。



太陽の光の強さによって、それぞれの穴(というのでしょうか)が調節されるようです。ビルの中からみるとこの様になっています。



なんだか感動!屋上からの景色もとても綺麗で、遠くにモンマルトが見えました。あそこに住んでいるんだ~と思うとなんだか不思議な感じ。

久しぶりに脳みそを刺激した一日でした。

Tuesday, October 17, 2006

友達 来仏

今日から数日、ロンドン在のみっちいと、日本在のJuneちゃんがパリにやってきます。彼女達はミラノにも2回来てくれました。かなり毎回食べ物中心の面白い滞在なのですが、今回の目玉は

パリのオペラ座でバレエを見る!

バレエ会会長のJuneちゃんと、会員のみっちい。そして入会希望(笑)の私でオペラ座に向かいました。

まずはとにかくオペラ座の豪華さに圧倒されました。下手すると、ベルサイユ宮殿よりも美しい。なんだか館内に入れただけで気持ちが高揚してきます。


そしてバレエ。今回はストーリーがないバレエで3幕構成。最初の幕はクラッシクなものばかりで、チュチュをきた踊り子たちがくるくると舞い、タイツをはいた男性ダンサーが飛び跳ねる。初心者の私はやはり男性ダンサーのタイツ姿をみて、「うーん、あれはどういう下着をつけているのかしら?Tバック?」と思ったり、飛び跳ねている彼らをみて、「Lord of the Ring のホビット族みたいだな~」と感心したり、女性ダンサーのチュチュの丈の長さに種類があるのに感動したり。ようは、ものすごい初心者の感想を持ちました。

第2の幕はモダン・バレエで、衣装もがらりと変わり近代的、幾何学的な衣装。モダン・ダンスに通じる部分があります。それほど面白くなかったのですが、大学時代を思い出してしまいました(大学の体育の専攻で、先生がモダン・ダンス出身だったので私たちも一年間みっちりやらされた)。

第3幕は少し物語がある内容で、一番楽しめました。バレエもさることながら、衣装の美しさに。さすがパリ?だからなのか、とてもきれいな色合いのドレスがたくさん登場し、それだけで満足です。

Tuesday, September 12, 2006

印象派

フランス語の授業、とても楽しいです。先生が Language department の専門の先生のせいか、教え方も一定で非常にわかりやすい。また、クラスルームの授業だけではなくフランス文化を知る課外授業も1週間に一度あります。これは自由参加なので私はいつも不参加ですが(パリから通うのは面倒くさい、お金がかかる、ロイドの世話ができなくなるなどの理由から)、いつもその課外授業の前にフランスの文化、歴史を少しクラスルームで教えてくれます。

今週は印象派の画家、モネについて。学校から10キロほど離れたところにモネの家があり、どうやら明日皆はバスで行くそうです。

これまでアメリカやヨーロッパを旅行した際、訪れていた美術館で何度もモネの作品に会いましたが、これまでどういった背景があったのか全く知りませんでした。なので今日の先生の話は非常に興味深かったです。

モネら印象派が確立したのは1850年。丁度、フランス革命が続いたころで、民衆も変化を求めていた頃です。それまでは「アカデミック」という芸術スタイルが主流で、芸術をするには学校に通い、「いい」作品をある規則にのっとって作るというものだったそうです。画家で言うなら、「肖像画」「神の絵」など。それ以外はご法度。たとえば裸の女性を描くのも、「神」であるならいいけれども、「普通の女性」「娼婦」なら禁じられていました。

そんな中で歴史も後押しをし、より自由なスタイルを求めたのが印象派のグループです。モネの最初の作品のタイトル(英語)は Impression of Sun Rise。このタイトルから、印象派 Impressionist と呼ばれるようになったそうです。

印象派の特徴は、光、雰囲気、天気。抽象的なスタイルのなかに、これまでに許されていなかった一般市民や動物などをのびのびと描いています。グループの中にはセザンヌ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャンなどが名を連ねます。

ただこうした画家たちは本当に貧しかったようです。当時、印象派は画期的なスタイルで、市民や絵画を買うブルジョワ達には斬新すぎました。また、アカデミックスタイルではなかったので、オフィシャルな展示会もできず。ゴッホにいたっては生涯を渡って売れた絵は一枚。そしてその一枚も彼の担当医が情けで買ったとか。

生活するにもお金がなかったので、パンや食べ物と絵を物々交換していたそうです。受け取った店主にもちろん絵の価値はわかりません。ましてや、モダンすぎる絵画。納屋や外に放置され、何枚もの絵が滅びてしまったのです。

唯一このスタイルを認めていたのが Durand Ruel という画商。パリで開いた展示会では誰一人として買う人がいなかった印象派の絵。ところが、NY、ロンドンでは大うけでみんな高額で買いあさったようです。かくして「安価で仕入れ、高価で売る」というルートが確立されました。が、もちろんフランスに居る画家達はそんなことは知りません。貧しいまま、生涯を終えたそうです。印象派というすばらしいスタイルを世界中のどこの国もが認めたのに、フランスだけが認めなかった。そのため、彼らの絵は海外の美術館に多く埋蔵されているそうです。

なるほど。だから海外でよくモネの絵に会ったのね。

(ちなみに、フランスでも数十年後に印象派を認めるようになったそうです。)